

ふと開いた本のページとページの間に何食わぬ顔で挟まっている不可思議な「チ○毛」。
その少し前には確かキーボードの間に挟まっていたはずなのに、
数分後にはなぜか別のところに移動している。
これはいったいどういうことなのか。
当編集部では「チ○毛」にGPSを装着して、
「チ○毛」の移動経路を徹底検証しようと試みたが、だめだった。

高度情報化社会を反映してか、
「チ○毛」が目撃される場所は圧倒的に
キーボードのキーとキーの間の隙間が多いと言われている。
いったいどういう経路でキーボードに侵入し、挟まるのかは依然不明のままである。
キーボードのキーとキーの間の隙間は意外と深く、 また、「チ○毛」の縮れがよくキーと絡んでしまうので、 奥まで挟まると、なかなか取るのが難しい。 早めの対応が重要である。
今でこそ、キーボードに王の座を明け渡してしまったが、
長らく「チ○毛」目撃場所1位を守っていたのが、
「本のページとページの間の隙間」である。
「チ○毛」の挟まるのに本の内容は関係ない。 難解な哲学書に挟まることだってあるし、 もちろんアイドル雑誌に挟まることもある。 それはあくまで確率の問題で、 比較的哲学書よりアイドル雑誌のほうが「チ○毛」が挟まりやすいという程度の話である。

風呂の浴槽も「チ○毛」が比較的発見されやすい場所である。
夜風呂に入っているときによく目を凝らして浴槽を見ると、
無数の「チ○毛」がプカプカ遊泳している。
よく考えてみれば気持ち悪い限りだが、
それがある意味現実。
たとえ、入浴剤を入れて、
香りをよくしても「チ○毛」が浮かんでいては台無しなのだ。
どんなに科学技術が発達しても、 「チ○毛」をこの世からなくすことはできない。
布団の上の「チ○毛」も依然として多い。
ちゃんと服を着て寝ているのに、
いったいどういう経路で布団に付着するのか。
しかも、布団の白い色に「チ○毛」の黒が映えて、
余計に気持ち悪い。
もっとも布団の場合は頭髪も同時に大量に付着しているので、 「チ○毛」だけを責めるわけにはいかないのだが。